【言葉】「ツァイガルニク効果」に因る心の不安は、中途半端なGTD対策では無くならないだろう
こんにちは、Soda(@soda_SE)です。
人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。
ツァイガルニク効果により、人の心は常に不安にさらされています。
「あ~まだ○○が出来てないんだよな~」とか「はやく○○やらないと」とか。
この効果を取り除くには、達成できなかった事柄や中断している事柄が後に解消できることを、自分の心が理解していることが必要になる。
その方法の一つとして、今流行のGTDがある。
誠 Biz.ID:Getting Things Done(GTD)まとめ
頭の中の「気になっていること」を紙に全て書き出し、どう処理するかを決め、それを信頼できるシステムに預けて管理する。後はその信頼できるシステム通りにタスクをこなせば良い。
言葉にするのは簡単だが、これが意外と難しい。
問題はGTDの精度。これが高くないと心の不安は完全に取り除かれない。
第一に、頭の中の「気になっていること」を全て抽出できるかということ。これを完全に行えることはまず無い。
まず無いと自分でも分かっているから、この抽出を終えた後でも「なにか他に忘れていることは無いか?」とまた別の不安が襲ってくる。
気になることなんて、生きていれば無限に出てくる。一旦「やらない」と判断した事柄でも、少し経つとやっぱり気になってくる。これが人間。
そうなると、GTDは「気になる」→「やらない」→「やっぱ気になる」→「やっとく?」→「やっぱやらない」→「ん~やっぱ気になる」・・・と無限ループに陥ることになる。
第二に、信頼できるシステムに預ける部分。システムが正常に機能しているかどうか確証が持てないことから来る不安を感じる人も少なくないだろう。
GTDは基本的に優先度は考えない。(特定の日に行わなければいけないタスクとそうでないタスクの区別はある)
ただ現実には物事には優先度があり、日々その優先度が変わってくる。
その為、システムにもその優先度の概念を持たせた方がいいのだが、システムが自分の頭と同期して優先度を振りなおしてくれるわけもなく、その同期部分に常に気を配らなくてはいけなくなる。不安だ。。。
まとめると、「ツァイガルニク効果」に因る心の不安を取り除くことは、GTDでもほぼ無理ではないかと思っている。
人の性格によっても異なるだろう。ある人にとっては不安が軽減されるし、別の人にとっては逆に不安事(GTDそのもの)が増える。
じゃあどうすれば心の負担が軽くなるのか?
まずは、ツァイガルニク効果自体をひっくり返すことを考える。
「達成できた事柄」をより強く意識できるシステムを作ることが良いです。
世の中のTodo管理ツールは、「達成できた事柄」はチェックすると斜線がひかれ、不可視化されて一瞬で目の前からなくなってしまう。
かたや完了していないタスクは目の前に残り続ける。
こういう仕組み上、どうしても「達成できなかった事柄」がより強く心に残ってしまうのもしょうがないと思う。
じゃあ「達成できた事柄」を管理することを始めてみたらどうか?
日記でも何でも良いから、毎日の達成できたことをリスト化する。
これだけ達成できたことがあったことを認識し、心を達成感で満たすようにする。
心の中の達成感で占める割合を増やしてあげる。
第二に、「達成できなかった事柄」に対して不安に思わないようにするということ。
頭に浮かんできたら自分なりにポジティブに捉えること。難しいですけどね。
後は、自分に合わないと思ったらGTDからは手を引くことですかね。
(ちなみに自分は合わない派でした。)
心の不安を取り除く方法は、瞑想とか、他にもネット上にあふれていると思うので、自分なりの解消方法を探すしかないですね。
人間って面白くて、めんどくさいな。
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☆written by Soda(@soda_SE)